野菜ジュースなどの表記に「ビタミンA」「βカロテン」という言葉をよく見かけます。
動物性食品に含まれるビタミンAは、過剰摂取注意な栄養素で、特に妊婦さんに注意が必要です。
しかし、βカロテンは、必要な分だけビタミンAに変換されるため、過剰摂取の心配はありません。
βカロテンは、ビタミンAの働きに加え、抗酸化作用もあります。
野菜から積極的に摂取したい栄養素の一つです!
ビタミンAとβカロテンの違い
ビタミンA、βカロテンの役割
1日の摂取上限量、推奨量
βカロテンが多い食材
ビタミンAが多い注意すべき食材
βカロテンを効率よく摂取する方法

ビタミンAとβカロテンの違い

ビタミンAとは
脂溶性ビタミンのため油に溶ける
動物性食品に含まれる
過剰摂取の注意が必要
カロテノイドとは
ビタミンAの仲間
植物性食品に含まれる
その数は約600種類
βカロテンはカロテノイドの一種
必要な分だけ体内でビタミンAに変換される
βカロテンは
ビタミンA・βカロテンの役割

視覚の健康
皮膚や粘膜を守る
胎児の成長
抗酸化作用
体内の老化を防ぎ、生活習慣病予防、発がん予防
1日の摂取推奨量・上限量

摂取推奨量
ビタミンAの摂取基準には、カロテノイドも含んだ、「レチノール活性当量(RAE)」として算出される
厚生労働省「日本人の食事摂取基準2020」では、ビタミンAの1日推奨量は成人男性で「850μgRAE」、成人女性で「650μgRAE」、成人男女上限量「2700μgRAE」
※目安量、耐容上限量はβカロテンを含まない
視力低下
乳幼児は粘膜乾乾燥
粘膜や皮膚が乾燥し、細菌感染の危険
子供の成長障害
過剰症引き起こす
ビタミンAの余剰分は体内で蓄積され、頭痛、吐き気、肝障害などの妊娠初期の過剰摂取は胎児に影響することがある
過剰症の心配はない
βカロテンは体内で必要量のみビタミンAへと変換されるので
βカロテンが多い食材


ほうれん草、
モロヘイヤ、
ニラ、
大根の葉、
かぼちゃ、
など、緑黄色野菜に豊富。
中でも、にんじんは、βカロテンの王様です。
野菜は過剰症の心配はないので、積極的に食べたいですね
ビタミンAが多い注意すべき食材

レバーやうなぎにはビタミンAが多く含まれていて、含有量が多すぎるため妊婦などでは特に過剰症の心配がある。
食べる場合は、「少量にする」「期間をあける」などの工夫をしましょう!
・肉類では、
レバーなどの内臓系
・魚類では、
あんこう、あゆの内臓などの内臓系、うなぎ
効率の良い食べ方は

βカロテンは油と一緒にとると吸収率アップ
βカロテンを含む野菜は、油いためで頂こう!
野菜ジュースはβカロテンの吸収率が上がる
↓野菜ジュースのメリット・デメリットを紹介した記事はこちら↓

まとめ
βカロテンは野菜に多く含まれ、にんじんなどの緑黄色野菜や海藻に多く含まれる
βカロテンは必要な分だけビタミンAへ変換するため、過剰症の心配はない
ビタミンAは、緑黄色野菜や野菜ジュースから「βカロテン」としてとるべし
βカロテンは「油と一緒にとる」「野菜ジュース」で吸収率アップ
〈参考文献〉
・厚生労働省「日本人の食事摂取基準2020」
・文部科学省「食品成分データベース」
・一生役立つきちんとわかる栄養学,飯田薫子・寺本あい監修,(西東社)